【志望理由書】日本大学理工学部建築学科<総合型選抜>大学入学希望理由書の書き方

日本大学理工学部建築学科を総合型選抜で受験する方の参考となるよう、志望理由書(大学入学希望理由書)の書き方のアドバイスをしていきたいと思います。

今回の情報は主に令和5年度入試について書いています。

日本大学理工学部建築学科について

基本情報

総合型選抜について

倍率

年度倍率募集人員志願者数受験者数合格者数
2023(令5)3
2022(令4)1.03922
2021(令3)1.03922
不明な個所は空白になっています。

出願資格

大学入学資格を有し、第一希望である者

建築学科エントリーし,志望学科での勉学に強い意欲を持ち,本学部の教育と研究環境を活用して目標を実現する学力の3要素を有する者

高等学校等在学中に建築に関する設計競技(日本大学主催の「日本大学全国高等学校・建築設計競技」等)やコンクールに入選した者

入試日程※2023年度入試

■エントリー期間:7/1~9/12

■出願情報登録期間:8/1~9/12

■出願期間:9/1~9/12

■試験日:10/23

■合格発表:11/1

■手続き期間:11/1~11/16

提出書類

  • 出願確認票(Webで作成したものを印刷)
  • エントリーシート(エントリー期間中にWebで提出したものを印刷)
  • 調査書(出願資格証明の書類)
  • 大学入学希望理由書(HPよりプリントアウトして作成)
  • 活動報告書(HPよりプリントアウトして作成)
  • 学修計画書(HPよりプリントアウトして作成)
  • 出願資格となる建設に関する設計競技の入選作品に関する資料
  • 出願資格となる建設に関する設計競技の入選の証明となる賞状等の写し
  • 出願資格となる建設に関する設計競技の内容がわかる資料
  • 事前課題報告書(※出願後10月上旬に課題が郵送される。)

※必ず大学の出している募集要項を確認ください。学科独自の提出書類がありますので注意してください。

試験

  • スケッチ
  • 入選作品などのプレゼンテーションとそれに対する質疑応答(パワーポイントやプレゼンボードを持参すること)
  • 面接

※必ず大学の出している募集要項を確認ください。

評価項目

  • 試験(スケッチ・面接・プレゼンテーション・質疑応答)
  • 事前課題報告書

志望理由書について

日本大学理工学部建築学科の志望理由書は、大学入学希望理由書という名称となっています。

  • 大学ホームページよりダウンロードした指定の用紙を使用
  • 黒ボールペンで手書き
  • 時数指定なし
  • 出願要件「志望学科での勉学に強い意欲を持ち,本学部の教育と研究環境を活用して目標を実現する学力の3要素を有する者」を満たしていると判断し,それを主張する内容

という指示があります。

近年よく「学力の3要素」という文言を見かけます。これは、「知識・技能」、「思考⼒・判断⼒・表現⼒」、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」になっています。志望理由書を書く場合、この「学力の3要素」について頭を悩ませる方もいるかと思いますが、この記事で紹介する書き方で書いていただければ大丈夫ですので、ご安心ください。

志望理由書のアドバイス

志望理由書の書き方につきましては、以下の記事をお読みいただくと理解が早いと思います。

上記の記事の流れに沿って「①将来の夢」~「⑤自分の長所」をまとめ、志望理由書についてアドバイスしていきます。

大学ホームページ・パンフレットの読み込み

日本大学理工学部建築学科のホームページやパンフレットを読み込み、身に付けることができそうな力や経験を挙げていきます。

パンフレットの学科のページの最初に書かれている部分です。

さらに、学部のホームページには以下のような文言があります。

建築学科は1920年の創設以来、わが国の建築教育の歴史の中で「私学の雄」としてゆるぎない伝統と実績を重ねてきました。教授陣には、構造、設計、計画、環境など幅広い分野のスペシャリストをそろえ、他大学に例を見ない充実した体制の中で建築の専門知識を学びながら、後世に残る「ものづくり」の楽しさや喜びを体感できる教育を行っています。

1、2年次は建築学の基礎を学ぶため、幅広い領域の必修科目を中心に、3、4年次は、より専門的な選択科目を中心に学修できるように建築学科のカリキュラムが構成されています。建築デザイン、建築計画、建築史、都市計画、環境、設備、構造、材料など、さまざまな建築分野と能力を学修します。人のくらしをデザインする建築の魅力や楽しさと建築の総合力を体感しよう!

日本大学理工学部HPより

また、学科のホームぺージの学科の特徴のページには以下の内容が書かれています。

最前線で活躍する講師陣や世界中で活躍する卒業生のネットワーク、さらにはキャンパスの立地や学習環境など、100年を超える歴史の中で育まれた、日大理工学部建築学科の魅力についてご紹介します。

01 歴史 建築学科は創立100周年 

02 講師 最前線で活躍する36名の教員と20の研究室

03 ネットワーク 世界中で活躍する3万人以上の卒業生たち

04 立地 東京の中心だからこそ、学べることがある

05 学習環境 都心にありながら、充実の学習環境を実現

日本大学理工学部建築学科HPより

パンフレット・学部HP・学科HPのその全てにおいて前面に押し出されているのは建築学科の歴史です。さすがにこれだけ押されているのであれば入れなければならないでしょう。

さらに学部のホームページから卒業生の就職先を見ると、約半数が「建設・住宅・不動産」に就職しています。さらに3割以上の進学者がいることも注目点の一つです。

さらに学科のホームページには一級建築士合格者数日本一と書かれています。一級建築士になるためには当然国家試験に合格する必要があります。そもそも一級建築士試験の受験資格として実務経験が2年以上必要でしたが、令和2年からは受験には実務経験は不要になりました。ただし試験に合格したとしてもすぐに免許登録はできません。これまで受験資格だった2年以上の実務経験は免許登録のために必要となったのです。こちらの学科は大学院まで進学し必要な単位を取得すれば、2年の実務経験に振り替えることができます。つまり大学在学時に一級建築士を受験し、大学院へ進学し必要な単位を取れば、一級建築士として社会に出ることができます。

就職について、学科ホームページの就職や進路のページには非常に高い就職率と、卒業生のネットワークを活かした就職支援について書かれています。「OBOGと学生との懇談会」や大学院生対象の「キャリア教育プログラム」などが用意されているようです。

このように大学のホームページやパンフレットを読み、「100年の歴史」や「一級建築士」、「多くの卒業生との繋がり」などの単語を見ることができました。

そこからまずぼんやりとイメージできる将来像としては、「確かな実力を身に付けた社会で即戦力として活躍できる一級建築士というところで良いと思います。

3つのポリシーを読む

上に示したアドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、ディプロマポリシーの3つを読み、そこから「確かな実力を身に付けた社会で即戦力として活躍できる一級建築士」というあいまいな将来像を明確なものにするための必要な情報を取り出します。

アドミッションポリシー

アドミッションポリシーは学部のものと学科のものの2つがあり、そこから読み取れる内容としては、幅広い分野の専門知識や技術を修得し、生活空間や地域社会がもつ問題を解決するなど、社会に貢献できる人物となるかと思います。

理工学部

日本大学理工学部は,日本大学が掲げる教育の理念『自主創造』に基づき,一人ひとりの個性を尊重し,『自由闊達な精神,豊かな創造性及び旺盛な探究心を持ち,人類の平和と福祉に貢献できる,誇りある人材を養成する』ことを教育理念に掲げています。
このような教育の理念のもとに,日本大学理工学部では,大学で学ぶ上で求められる基礎学力を有し,知的好奇心が旺盛で,修得した科学的知識・技術を活かし社会に貢献したいという意欲のある人を求めています。

建築学科

建築学の特徴は、学術・技術・芸術・文化など幅広い分野を包含する多様性にあります。建築は、これらの多様な要素を総合的にまとめて理想の建築や都市を構想する公共性・社会性の高い実務分野です。生活空間や地域社会における問題解決や理想像の追求など自らテーマを発見しようとする探究心と豊かな創造力を持ち、幅広い分野の専門知識や技術を修得することに積極的
意欲を持っている人を求めています。

カリキュラムポリシー

カリキュラムポリシーは学部のもののみしか確認できませんでした。ここには工学の知識だけでなく、倫理観や論理的思考力、批判的思考力、リーダーシップなど幅広い力を身に付けようというような内容が書かれています。ですので、直接志望理由書に使えそうな内容はありませんでした。

日本大学理工学部(工学)では,日本大学教育憲章(以下,「憲章」という)を基に,専門分野を加味した卒業認定に関する方針に沿って学問分野別の教育課程を編成し実施する。
「憲章」に基づく卒業の認定に関する方針として示された8つの能力(コンピテンシー)を養成するために,初年次教育,教養教育,専門教育,キャリア教育等の授業科目を各能力に即して体系化するとともに,講義・演習・実験・実習等の授業形態を組み入れた多様な学修方法による教育課程を編成し実施する。
また,学修成果の評価は,専門的な知識・技能及び態度を修得する授業科目に関しては,授業形態や授業手法に即した多元的な評価方法により,各授業科目のシラバスに明示される学習到達目標の達成度について判定し,「憲章」に示される日本大学マインド及び自主創造の8つの能力(汎用的能力)への達成度に関しては,卒業の達成を測るための授業科目の修得状況や到達度と学生自身による振り返り等をもとに段階的かつ総合的に判定する。

  1. 教養教育科目,基礎教育科目及び各学科の専門教育科目の学修を通じて,豊かな教養・知識を身につけ,倫理観を高める能力を育成する。
  2. 教養教育科目及び基礎教育科目に置かれる外国語科目等の学修を通じて,世界情勢の理解や外国語による意思疎通の能力を育成する。
  3. 基礎教育科目の基礎科学分野及び各学科の専門教育科目の学修を通じて,工学に関する知識を養い,論理的かつ批判的な思考力を育成する。
  4. 各学科の実験・実習科目及び卒業研究の学修を通じて,問題を発見し,解決策を提案する能力を育成する。
  5. 各学科の専門教育科目の学修を通じて先端の技術・理論に触れ,探究心及び挑戦力を育成する。
  6. 全学共通初年次教育科目,基礎教育科目及び各学科の専門教育科目の学修を通じて,コミュニケーション力及び他者への理解力を育成する。
  7. 卒業研究等の学修を通じて,リーダーシップや協働者の力を引き出す能力を育成する。
  8. 卒業研究及び卒業達成度評価科目の学修を通じて,自己の学びを振り返り,自己を高めることができる能力を育成する。

ディプロマポリシー

ディプロマポリシーは学部のもののみしか確認できませんでした。これも、カリキュラムポリシーと同様に工学の知識だけでなく幅広い力を身に付けてほしいという内容となっています。

日本大学理工学部は,日本大学教育憲章に基づき,以下の能力を身に付け,所定の年限在学し,かつ所定の授業科目及び単位を修得した学生の卒業を認定し,学士(工学)の学位を授与する。

  1. 豊かな教養・知識に基づいた高い倫理観を有し,人類の平和と福祉に貢献できる。
  2. 世界情勢を理解し,国内外において直面している状況を理解し,その多様性及び自身の考えを説明することができる。
  3. 得られる情報を基に工学に関する知見から論理的な思考,批判的な思考をすることができる。
  4. 事象を注意深く観察して能動的に課題を発見し,豊かな創造性及び工学に関する専門的知識を基に解決策を提案することができる。
  5. 旺盛な探究心を持ち,あきらめない気持ちで社会における様々なことに対し果敢に挑戦することができる。
  6. 他者の意見を聴き,自身の考えを伝え,互いの個性・特色を理解することができる。
  7. 集団においてリーダーシップを発揮し,他者と連携することで,協働者の力を引き出し,その活躍を支援することができる。
  8. 謙虚に自己を見つめ,振り返りを通じて自己を高めることができる。

①将来の夢

「確かな実力を身に付けた社会で即戦力として活躍できる一級建築士」というぼんやりとしたイメージとアドミッションポリシーなどから読み取った内容を合わせ、明確な将来像を作ります。

アドミッションポリシーで、「幅広い分野の専門知識や技術を修得し、生活空間や地域社会がもつ問題を解決するなど、社会に貢献できる人物」、カリキュラムポリシーとディプロマポリシーから「倫理観や論理的思考力、批判的思考力、リーダーシップなど幅広い力を身に付けた人物」という人物像を読み取ることができます。

それらをふまえ生まれる将来像として

確かな知識や技能を活かして多くの人々の生活を豊かにすることができる建築士

というものが挙げられるのではないでしょうか。

確かな知識や技能を活かして」という点は大学のホームページから読み取れた「100年の歴史」から身に付けられるといえます。さらに「多くの人々の生活を豊かに」という点はアドミッションポリシーの「生活空間や地域社会における問題解決や理想像の追求など自らテーマを発見しようとする探究心」という点を示しています。

②大学を選んだ理由

建築学科のホームページの「日本大学理工学部建築学科5つの魅力」から内容を見ていきましょう。

01 歴史

日本大学理工学部建築学科が前面に押し出しているのが「歴史」です。歴史があり知識が蓄積されているの考えられるため、深い学びが学べるのではないかと判断することができます。さらに長い歴史があれば卒業生が大勢いるということですから就職活動を有利に進めていくことができます。就職支援として「OBOG懇談会」というものが10~12月に行われるようなのでこうした取り組みを魅力の一つとして挙げるのが良いのではないかと思います。

02 講師

建築にまつわる多くの分野を専門にした教授がそれぞれそろっているようです。建築分野の中で自分にピッタリと合った分野をみつけることができる環境があるようです。少し注意してほしいのは「様々な専門分野を深く学ぶことができる」という言い方はしてはいけません。基本的に理系大学では、様々な専門分野を浅く学んだ後に、3年次や4年次に研究室配属され、一つの分野を深く学びます。ここを勘違いしないようにしましょう。

さらにこの点で特記すべき点もあります。

主要拠点は、駿河台キャンパス「タワー・スコラ」です。20の研究室は、この建物の中にすべてが集まっています。その利点を活かし、研究室同士が相互作用してひとつの問題に取り組んだり、協力し合ってアイデアを実現化させたりと、本学科ならではの活動にも取り組んでいます。

この部分は、様々な分野の専門家が協力し合える環境があるということを意味しています。こうした協力関係を築く経験をすることは「①将来の目標」である「多くの人々の生活を豊かに」を実現するために、非常に有効な点であるといえるのではないでしょうか。

03 ネットワーク

こちらは01の歴史と重なります。

04 立地

立地ですが、これは建築学を学ぶために非常に重要です。日本大学には工学部にも建築学科があります。理工学部と工学部ともに建築を持つ大学ですが、理工学部を選ぶ大きな理由はこの立地ではないでしょうか。理工学部がある東京には日本の技術の粋を集めた建造物が非常に多くあります。建築を学ぶにあたり、最新技術や建造物を見ること自体が勉強になります。理工学部がある東京が都会だから良い、工学部のある福島は田舎だからダメという浅はかな考え方ではなく、東京の方が最新の技術・建築物を直に見ることのできる環境が整っている立地だということができます。

05 学習環境

前述の「タワースコラ」だけでなく「大型構造物試験センター」など大規模な実験設備が整っている点も大きな魅力であるといえます。理系の学生にとって実験は非常に重要であり、そのための環境が整っていることは大学を選ぶ大きな理由になりえます。

②大学を選んだ理由のまとめ

「日本大学理工学部建築学科5つの魅力」を中心に大学を選んだ理由を挙げていきます。

まず外せないものとしては「100年の長い歴史があり、蓄積された深い学びを受けることができる」というものが挙げられるでしょう。

他にも「02 講師」から「様々な専門分野の研究室があり、研究室同士で互いに協力しながら研究を行う環境がある」ことが挙げられます。そして、「04 立地」と「05 環境」から「建築学を実践的に深く学ぶことができる」ことが挙げられます。

③大学生活

「②大学を選んだ理由」として挙げた3つの項目について、大学の具体的な取り組みを探していきましょう。

100年の長い歴史があり、蓄積された深い学びを受けることができる

100年の歴史を持つということはそれだけ多くの卒業生がいるということです。つまり歴史について書くべき内容は、前述もしているように10~12月に行われる「OBOGと学生との懇談会」が挙げられます。大学では4月から月1回のペースで「就職・進学ガイダンス」があり、建築関係の就職やOBOGの就職先の概要などの話があるようです。さらに10月には間近に迫った「OBOGと学生との懇談会」の参加の注意事項の話もされる非常に重要視されているイベントのようです。

カリキュラムについてはそれほど目立った特徴はみつかりませんでした。あえていうのであれば体系だった学びが確立されているこのように思えます。1年次には建築学全体の基礎固め、2年次で幅広い専門分野の基礎を学び、3年次に専門分野の学びを深め研究室に配属され、4年次はその研究室で専門分野について研究をするというものです。この大学だけの特別さはありませんので、この点を押すのはあまりおススメできません。

様々な専門分野の研究室があり、研究室同士で互いに協力しながら研究を行う環境がある

ここには研究室が20個と非常に多い数があり、それらが全て「タワー・スコラ」と呼ばれる建物の中に入っています。研究室同士が隣接していることから、研究室同士が互いに連携を取りながら一つの問題に取り組むなど、コミュニケーション力や協働力、課題解決能力などを身に付けることができる環境があります。

社会に出たときに、一つの問題を解決するためには複数の業種などが関わりながら解決してくことが多く、大学生活の中でそうした経験をすることは「①将来の夢」である「多くの人々の生活を豊かにする」ために非常に有効な取り組みであるといえます。

建築学を実践的に深く学ぶことができる

前述の通り、日本大学理工学部建築学科は都内にあり、周囲にある最新の建築物を非常に多く見ることができます。建築を実践的に学ぶにはそうした環境は非常に恵まれているといえます。

それに加えて講師数や研究室の多さも建築を多角的に深く学ぶためには非常に有効であるといえます。研究室の数が多いということは、それに合わせて実験環境も豊富にあり、「大型構造物試験センター」や「環境・防災都市共同研究センター」などの大規模な研究施設を持っていることも魅力といえます。

その他大学生活

その他の大学生活として、進学者が全体の3割以上いるという点から、「大学院進学も視野に入れている」と書いてもよいと思います。もちろん進学のつもりがなくとも、「視野に入れている」くらいなら嘘にはなりませんし、大学院に進学し必要な単位を取得し、国家試験に合格すれば修了後にすぐ一級建築士になることができます。

また「卒業研究」で配属したい教授・研究室をあげるのもよいと思います。それをすることで、より具体的に学びたい内容を伝えることができますので、ぜひ大学のホームページから興味のある教授・研究室を探してみてください。

④将来のきっかけ

「①将来の夢」である確かな知識や技能を活かして多くの人々の生活を豊かにすることができる建築士になりたいと思うようになったきっかけを書きます。

これまでの経験の中で、建築物などについて困った経験や助けられた経験があればそれを書きましょう。もしなければ、これからの世の中が建築学によってよりよく変わっていくようなニュースなどを挙げるのもよいかと思います。特に「SDGs」などを利用すると印象はよくなるかと思います。

今回は一級建築士を将来の目標としているので、一般的な住宅ではなく大規模建造物をきっかけの対象としましょう。一般住宅は二級建築士で設計できます。

例えば、「地域に象徴的な形をした大きな運動場ができたことで、多くの人が集まり地域が活性化した」や「自分の住んでいる地域には、地域の人が誇りとするような建造物がないので、東京タワーや通天閣のようなシンボルとなる建造物を実現したい」といったような、自分の中から生まれるきっかけが挙げられます。また、「近年、様々な分野において言われている持続可能な社会を実現するためには建築物の役割は非常に大きなものになっており、それを実現したい」といったような、社会が求めるきっかけを挙げればよいのではないでしょうか。

⑤自分の長所

自分の長所は「①将来の夢」とアドミッションポリシーから考えます。アドミッションポリシーは「幅広い分野の専門知識や技術を修得し、生活空間や地域社会がもつ問題を解決するなど、社会に貢献できる人物」という内容が書かれています。ここまでに出ていない力として、「他者のために行動できる力」が一例として挙げられるでしょう。また将来の夢である「確かな知識や技能を活かして多くの人々の生活を豊かにすることができる建築士」に必要な力の一例として、「好奇心が強いこと」幅広い視野が挙げられるのではないでしょうか。

あなたの長所を「他者のために行動する力」や「好奇心」「幅広い視野」として、これらを示せるようなあなたの経験を挙げてください。

例えば、

「課題研究で「(人のためになるようなテーマ)」というテーマで、様々な調査方法や検証方法を考えながら意欲的に取り組めた」

「文化祭の企画委員として来場者に喜んでもらえるような企画を考えていく中で非常に興味をもつようになり、他校に通う友人やインターネットなどを通じて情報収集を行いました。その結果、来場者だけでなく、クラスのみんなが納得できるようなクラス企画を作り上げた」

というように、人のためになるようなことに興味をもち、それを知るために様々な行動をとったというような経験を挙げれば大丈夫です。

志望理由書をまとめる

ここまでまとめた①~⑤を以下のような構成にまとめ、文章を整えてください。

日本大学理工学部建築学科の志望理由書は文字数指定がありませんので、パターン②で作成しましょう。

ここで、大学入学希望理由書の内容に求められていた「学力の3要素」についてですが、「知識・技能」は「①将来の夢」を実現するために大学や建築に関する情報についてしっかりと調べていること、「思考⼒・判断⼒・表現⼒」については、「②大学を選んだ理由」や「③大学生活」を「①将来の夢」につなげることができていること、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」については、「②大学を選んだ理由」で「他の研究室と協力しながら研究したい」ことを示せば表現できると思います。

面接対策

質問内容

日本大学理工学部建築学科の総合型選抜の面接では以下のような質問がされているようです。しかし、受験生の数が少ないため十分な情報ではありません。先輩やオープンキャンパス等で聞くのがよいと思います。

  • 志望理由
  • 高校生活で最も頑張ったこと
  • 取得資格について
  • 提出書類に関する質問

面接について

不明

プレゼンテーション

パワーポイントでのスライドやスライドボードを自作して行うものになるようです。

最後に

今回は日本大学理工学部建築学科の志望理由書の書き方についてアドバイスさせていただきました。

こちらの大学の学部学科は出願要件に「高等学校等在学中に建築に関する設計競技(日本大学主催の「日本大学全国高等学校・建築設計競技」等)やコンクールに入選した者」というものがあり、そもそも出願が大変です。普通高校からの出願自体が難しいでしょう。工業高校の建築科などからの出願が一般的になるかと思います。

さらに評価項目は

  • スケッチ
  • 面接
  • プレゼンテーション
  • 事前課題

の4つのみになりますので、志望理由書は評価には入らず、面接のための材料にしかなりません。

志望理由書については面接との繋がりを意識したものを作成することに重きを置くようにしてください。

文章だけではわかりにくい、もっと踏み込んだ内容で書いてほしい、自分の経験に合わせてカスタマイズしてほしいなどございましたらぜひ伸学塾までご連絡ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました